舌(ぜつ)がんの治療

舌がんの治療は主として手術と放射線治療が中心で、進行の程度で抗がん剤治療を組み合わせます。

治療その1【手術】

all1.舌部分切除術
がんが小さく浅い場合、舌の一部分を切除してがんの摘出を行います。
舌の変形が多少残りますが、飲み込んだり、声を出すことなどの機能障害は殆ど残らず、味覚障害もありません。

2.舌半分切除術
がんが舌の真ん中近くまで拡がっている場合、がんのある側の舌を半分切除してがんを摘出します。
切除後の欠損部には、胸やお腹などの肉で再建するので、術後の機能障害を最小限に抑えることが可能です。
味覚障害もありません。

3.舌亜全摘手術

がんが舌の真ん中まで進むと、がんのある側の舌を半分以上切除して、がんを摘出します。
切除後の欠損部を種々の方法で再建しますが、残った舌の可動性(動きのよさ)により、術後の機能障害は大きく異なります。

4.舌全摘出術part17_01
がんが舌の真ん中を越えて反対側まで進むと、安全に残せる舌の部分がなくなってしまい、舌を全部摘出せざるを得なくなることがあります。
切除後の欠損部を種々の方法で再建しますが、大きな機能障害が残ります。

5.顎部郭清術
進行がんでは、頸部リンパ節転移を伴っていることが多い為、リンパ節と周囲の組織を含めて摘出する頸部郭清術が同時に行われます。
舌がんの大きさや深さによっては、リンパ節の腫脹がない場合でも予防的に行われることがあります。