春になると山の神様を「農事の神様」や「田んぼの神様」としてお迎えし、お米の収穫が終わる秋に山に見送りをするという風習がある地方があります。

神様が山と田んぼを往来する日は、3月16日と11月16日(ところにより10月16日)とされており、この日までに16個のお団子を作りお供えします。これを【十六団子】といいます。16個作るのは、“16日”にちなんでいるそうです。

神様が山に帰ることを「さのぼり」、里に降りることを「さおり」、里に降りた神様を迎える役を「さおとめ」といい女性の仕事とされました。

16日の早朝、里に降りた神様の前でさおとめ(早乙女)は晴れ着を着て新しい菅笠をかぶり、囃子や音頭に合わせて田植え歌を歌いながら苗を植えたそうです。

十六団子の作り方としては、上新粉にお好みで片栗粉や砂糖、お湯を入れてよく混ぜます。まとまったら16等分にして丸めます。5~10分茹でて浮いてきたら冷水に取り粗熱が取れたら出来上がりです。

田んぼが多い福島の方でも、この【十六団子】の風習を知らない方はいらっしゃるのではないでしょうか。今年はお団子を作って食べ、昔ながらの風習を感じてみてはいかがでしょうか?