食道がんとは

part17 先日復帰した歌手の桑田佳祐さんもかかった食道がんとはどんながんなのでしょう。

食道は口と胃をつなぐ管状の臓器で、消化機能を持たない食物の通り道です。
食道がんは、食道の真ん中か、下部1/3に多く発生します。

食道には、臓器を包む漿膜(しょうまく)と呼ばれる膜がありません。
胃の場合は、いろんな膜の一番外側に漿膜(しょうまく)があるのでがんの浸潤を防げるのですが、食道には無いため、周りの臓器やリンパ節に転移しやすいという性質があります。
食道で発生したがんは、リンパ液や血液に入り込んで食道とは別のところに流れ、そこで増え始めることがあります。これが転移です。
食道の周りだけではなく、腹部や首のリンパ節に転移することも多く、血液に入り込んだがんは、肝臓、肺、骨などに転移することもあります。

年間9,000人くらいの方が食道がんにかかり、年齢別にみると40歳代後半以降増加し始め、60歳代でピークを迎えます。特に男性は女性に比べて急激に増加します。