食道がんの治療

part36食道がんには手術、内視鏡的粘膜切除術、抗がん剤治療、放射線治療の4つの治療法があります。

手術

最も一般的な治療法。
がんが発生した食道とリンパ節を含む周囲の組織を切除します。
食道を切除した後には食べ物の通る新しい道を再建します。
胃を首のところまで持ち上げて残った食道とつないで使います。
胸だけでなく、おなかと首を開いて手術することもあり、大手術となることもあります。

内視鏡的粘膜切除術

がんが粘膜固有層にとどまっている場合、リンパ節への転移はほとんどないとされています。
この粘膜のがんを内視鏡で見ながら食道の内側から切り取る治療法です。
切除したがん細胞を検査し、粘膜の下層まで及んでいればリンパ節に拡がっている可能性があるため、手術や化学療法による治療になることもあります。

抗がん剤治療、放射線治療

この二つを組み合わせることで(化学放射線治療といいます)、手術と同じくらいの治癒率があることが分かってきています。
ですので、この方法で、食道の温存をはかりながら治療する医療機関も増えています。

食道がんの治療はこれまで手術が中心でしたが、体への負担が大きいことが問題でした。
最近では、抗がん剤+放射線を同時に行う「化学放射線療法」によって手術と同程度の治療結果が得られているそうです。
さまざまな情報を収集して、最善の治療法を選択することが大切です。