舌(ぜつ)がんの治療 その2

放射線治療の方法には、《外照射》と《組織内照射》があります。

kenkoushindan_mri【1.外照射】

体の外から放射線を当てるライナックと呼ばれる治療法です。
手術と異なり、舌の形はそのまま残ります。
通常は25~30回前後に分割して照射を行いますが、1回の照射に要する時間は数分です。
通常1日1回照射を行うので、治療期間は1ヶ月半くらいかかります。
途中から、口内炎や味覚障害、口腔の痛みが生じるようになり、休みを必要とする場合もあります。
後遺症として唾液の分泌障害による口腔の乾燥が残ります。

【2.組織内照射】

全身麻酔をし、舌に細いチューブを刺して、そこから放射線を当てます。
目的とする部分に集中的に放射線を当てる治療で、ライナック治療よりも短期間で終了し、治療による合併症・後遺症が少ないのが特徴です。

舌(ぜつ)がんの治療 その3

part60_03【抗がん剤治療】

早期の舌がんでは、抗がん剤治療は通常行われません。
III期、IV期の進行がんに対して、手術の補助療法として再発の危険性が高いと考えられる場合

・リンパ節の外に浸潤している、
・手術断端にがん細胞が認められる、
・多数のリンパ節に転移がある、など

に放射線治療と同時に行うのが一般的です。