今年、手足口病の患者さんが過去10年間で最多のペースで増えているそうです。例年7月中旬から下旬にピークを迎えますが、今年はすでに6月23日からの1週間で1つの医療機関あたり5.18人と、大流行した2011年や2015年の同時期を上回る患者数となっているそうです。都道府県別では、福岡が最多で福井、佐賀、鳥取と続いています。

手足口病の原因ウイルスは、「エンテロウイルス」と「コクサッキーウイルス」など複数の種類があるため、何度もかかる可能性があります。患者さんのほとんどが小児で、5歳未満が80%を占めていますが、まれに大人も感染します。

潜伏期間は3~6日で、口の中、手のひら、足の裏や甲に水疱性の発疹ができ、発熱したり爪がはがれることもあります。また、口内炎の痛みから飲食を受け付けずに脱水になったり、まれに髄膜炎の合併を起こすこともあります。

くしゃみなどで感染する『飛沫感染』と唾液や鼻水がついたものを触って感染する『接触感染』が主な感染経路となっています。回復後も口から1~2週間、便から2~4週間にわたってウイルスが排せつされるので、おむつなどの交換後に汚染された手指を介して感染が広がります。ご家族が感染したら、手洗い、消毒、マスクなどをして、感染を拡大させないように対策をしましょう。