「国民安全の日」をご存じですか?

【国民の1人1人の安全への意識の高揚と、日常生活の安全をおびやかす災害発生の防止をはかるため】に昭和35年に閣議決定で創設されました。

国会の議決で制定されたものではないので、法律とは違うのだそうです。

この「国民安全の日」がつくられた当時(昭和31~32年ころ)は、生産や輸送の活発化に伴って、それに関わる人々の工場や鉱山、事業場での事故(産業災害)が多くなる傾向があり、それに加えて火薬関係の爆発災害が相次ぐなど憂慮しなくてはいけない事態になっていました。

1960年代(昭和35年~)には、年間6,000人もの方が労働災害(労災)で亡くなっていたそうです。

そのため、厚労省は昭和3年から【人命尊重という基本理念の下、労働災害防止対策の展開】を目的とした「全国安全週間」(7月1日から7月7日)を制定し、様々な活動をしてきました。

その甲斐あって、労働災害は長期的に減少してきているそうです。それでも、年間約1,000人もの命が奪われているという事実もあります。

私達の生活をおびやかすのは産業災害だけではなく、1960年代以降の自動車の急速な普及による交通事故もあります。

平成28年は年間49万9,000件あまりの事故が発生しており、3,904人の死者が出ています。

そして、7月は冬に次いで事故が増える月だそうです。

小学校の新1年生が学校生活に慣れてきて気がゆるんだり、お年寄りの方は、横断歩道以外を横断したり、道路を斜めに横断したり、信号無視をしたりといった交通違反をして事故に遭うケースが多いようです。

内閣府はホームページに“子供及び高齢者の安全対策実施事項”を掲げ、学校や生活の場での安全対策を推進しています。

7月1日の「国民安全の日」だけでは、国民の安全を守ることはできないかもしれませんが、そういった日があることを認識して習慣化して頂くことで、それぞれの安全確保につながっていくのだと思います。